「その日から、毎日電話・メールをストーカーのようにしましたね。2週間後位にやっとデートが出来るようになったんですよ、
そのデートの場所は僕が良く行くロックバーで待ち合わせしたんですよ。在り来たりなパターンでしょ?」

「ちかっぱ、在り来たりやな」

「ちょっと遅れて、仕事で疲れ切っているにも関わらず来てくれましたね。顔は平然を装いつつも心の中では飛び上がっていましたね。ワーイ。ワーイみたいな 感じでね。そこで、ある程度飲んでまたこの前とは違う警固にあるパラダイスという店に、マスターも店を閉めて3人で行って僕は大魔王のロックを飲んでた ら、彼女に酔ったのか、酒に酔ったのか分からないくらい 酔ってたけどあの夜は何だかんだ言っても楽しかったですね。」

「裕次郎はお酒は強い方なの?」

「いや~どうでしょうね。僕、本当は飲んではいけないんですよ」

「えっ!なんで?」

「痙攣を持っているから、痙攣止めの薬も飲んでるんすよ」

「へぇ~そうなんだ。でも、やっていけない事をやるなんて裕次郎らしいね」

「えっ!!そうですか!?アハハ」

私は、裕次郎と出会ってまだ間もないが、こいつと出会って本当に良かったなぁと心からそう思えた。
「ねぇ、話しの続きを話してくれないかなぁ?」
「それじゃ、続きを話しましょうか・・・
その夜から数日後、マスターから鉄は熱いうちに打った方が良いぞと言われ、じゃ、マスターの今度のライブの夜でも告白します。と言いながら、もう、そんな事が決まったら、いてもたってもいられなくなり、その日から2~3日後にメールで告白したんですよ。」

「うん。それで、それで」

「出会ったばかりだし、俺が就職してからまた、考えようという話しになったんですよ。だから、僕はバンドももちろん頑張りながらも週に1~2回は春日市に あるハローワークに通って出来そう仕事があれば、当たって砕けろっていう気持ちで2週間に1社くらいのペースで面接を受けに行ってましたね。あの時は、燃 えてましたね~」

「ふ~ん。今は燃えてないんだ!?ふ~ん。」

「いやいや、バリバリ燃えてますよ!!」

「なんに、燃えてるの?」

「なんにって、仕事と音楽に燃えてますよ。」

「そうか・・・で、当時はなんに燃えてたの?」

「付き合おうという気持ちで燃えてましたね。」

「付き合おうという気持ちか・・・必死だったんだね」

「はい。必死でしたね。久しぶりの出会いだったからですね。」

「そうか・・・。」

「でも、この不景気だからなかなか就職が決まらなかったんですよね。」

「そうだよねこの不景気だもんね。難しいよね。」

「ある日、知人から点字名刺の仕事を紹介されて福岡にはまだこんな会社無いていう事も聞き、ちょっと面白い話だなと思い、やる事に決めました。
決まったと同時にその女の子に電話で報告して、もう一度改めて告白したんですよ」

「そしたら?」

「もう、友達のままで良くない?だって。お互いこれから仕事が忙しくなると思うだろうし、裕次郎君の場合バンドもあるし、そんな時間ないやろ?それに私、 片思いの人がおったちゃん。一時期は、裕次郎君の事を本当に好きで考えたけど、なんかその人の事も諦められなかった。って言われてですね。」

「・・・」

「そうか、辛かったろ?」

「辛いってもんじゃないっすよ、泣きながら運転して帰りましたもんね。これで僕の春は終わりましたね。」

「そうか、でも仕事頑張ってね。心から応援するよ」

「ありがとうございます。」

「また今度は、夏の終わりに会おう」

「はい。是非会いましょう。」

こうして、私は裕次郎と時間が経つのも忘れ語り合って夏の終わりに会う事を約束して私たちは別れた。